病院における臨床心理士の業務は、大きく分けて３つあります。

・心理療法

・心理検査

・患者さんの社会復帰に向けての援助

心理療法というのは、カウンセリングの他にもグループセラピーやプレイセラピーなど様々な技法を総称したものです。患者さんの状態やニーズに合わせて、どのようなやり方で心の問題について取り組んでいくかを検討し、解決に向けて共に考えていきます。また、採血やレントゲンといった身体の検査があるのと同じように、心の検査もあります。 カウンセリングを始める前に、検査で自分の今の状態や自分の性格の様々な側面を知るのも、患者さんが今抱えている悩みや問題の解決には有効なこともあるのです。臨床心理士は様々な種類の心理検査を行い、お話をうかがっただけではわかりにくい患者さんの一面を理解します。

最後に社会復帰に向けての援助ですが、患者さんの心の状態が快方に向かい、家庭や仕事に戻る際、どのような心配があるか、また同じ問題を繰り返さないようにするにはどうすればいいか、どんなことに気をつけて過ごせばいいかということを一緒に考えていきます。